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2018/07/25

人間のように自然な対話ができる「alt対話エンジン ver1」を発表

株式会社オルツは、人間のように自然な対話ができる人工知能、「alt対話エンジン ver1(オルツ対話エンジン バージョン1)」を発表しました。

alt対話エンジンは、AIML(人工知能マークアップ言語)ルール、知識ベースからの情報抽出、再帰型ニューラルネットワーク (RNN: Recurrent Neural Networks) による回答生成と質問生成を組み合せ、質問の意図を自動的に分類し、それに従ったランク学習によって最適な回答を選択できるのが特徴です。これらの要素を全て備えた対話エンジンは日本語としては世界初(*)、英語についても世界トップクラスの取り組みになっています。

【alt対話エンジンの特徴】

・AIMLルールを使うことで対話エンジンに人格や個性を与えることが可能で、ユーザーの情報を覚えることができる。
・インターネット上の知識ベース(ウィキペディアやQAサイトなど)から情報を抽出し、ユーザーからの質問に回答する。
・知識ベースを活用して回答する場合に、文体や口調を自動的に変換させる。
・RNNでは、対話相手からの質問に関して、まったく新しい発話を生成することができる。
・RNNには内部状態(記憶)があり、入力(質問)によってそれが変化し、その内部状態に従って発話を生成させる。その際、直前の発話だけではなく、会話全体の履歴を考慮することで、より一貫性の高い会話が可能になる。
・質問の意図を複数のカテゴリに自動的に分類し、その分類結果に従って、順序学習器(ランカー)がAIMLルール、知識ベース、RNNからの最適な回答を返す。

人間同士が対話するときには、問いかけ、応え、新しいトピックを出す、といったことを双方が自在に行っています。対話エンジンも、本当に自然な会話をするためには、相手の質問に答え続けるだけでなく、積極的に会話の流れに合わせて質問したり、発話を生成しなければなりません。RNNによってこれを実現し、精度を向上させ続けるために、当社では、対話データの収集とアルゴリズムの調整を継続しています。当社は、人間が言葉を学びながら成長するように、進化し続ける対話エンジンの実現を目指してまいります。

*当社調べ(2018年7月時点で学術論文として発表されているものを参照)

2018.7.12 開催 「オルツ P.A.I. カンファレンス ~OPERA~」にてalt対話エンジンのデモを披露。対話エンジンと、裏側で人が操作するPCを並べ、対話の精度を競いました。