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2020/02/12

株式会社オルツ「単語組合せによる認証手法」の特許を取得。ヒアラブル/音声デバイスやVR/AR分野等でのアイデンティティ識別に活用。

P.A.I.(パーソナル人工知能)※1 を開発する、株式会社オルツ(本社:東京都港区、代表取締役:米倉 千貴、以下「オルツ」)は、単語の組合せを用いた新しい個体認証手法の特許(特許第6651570号)を取得完了したことをお知らせします。

 

昨今、AI技術等によるマンマシンインターフェイスの急激な変化は、従来の入力方式が適合しない場面を数多く生んでいます。一例として、音声デバイスでの暗証番号入力などがあげられます。音声でパスコードを伝えねばならない場合、第三者にパスコードを聞かれないような環境が必要となりますし、また、人間に記憶可能なパスコードの数は限られているため、種々の困難を生じます。

 

パーソナル人工知能を開発するオルツにとって、その手段と目的の源泉である個のアイデンティティの識別は重要な研究対象です。この度特許取得を完了した手法は、前記のような環境下においての信頼性の高い認証手法の一つとなると考えています。

 

個体の識別依頼者により発話された単語の組合せは、特定の一つのアカウントにのみ結び付けられているため、そのアカウント保持者の発話であると推測されます。音声を取得する機械によってパスコードが取得された際、その経由する機器とシステムの内容による個体識別の確実性を考慮した認証フローが実施され、必要な場合はそのパスコードと結び付けられた個人の持つデバイス(スマートフォンなど)に2段階認証依頼が発信されます。

同時に、そのパスコードが取得される環境と、発話者の設定するセキュリティ強度によって、同期的に、または、非同期的にパスコードが更新されるため、音声を聞いた第三者がそのパスコードを使用したとしても、そのパスコードはすでに無効となっています。

 



パスコードは、多様な素材と組合せが考えられます。例えば、小学国語辞典に掲載の37,000語のみでの3語の組合せで約8兆通りとなります。これを、100万人の利用者が毎日10回使い捨てた場合でも2,000年間枯渇しません。また、日本語に限らず、各国語や造語なども使用可能であり、利用者にとってなじみのある言語や語彙によって構成されることで、頻繁にパスコードが更新されても瞬時の記憶が可能となります。これによって、利便性と高いセキュリティ強度を兼ね備えることとなります。

 

この認証手法は、従来の入力手法では不便を強いられる領域と親和性があります。例えば、目覚ましい発展を見せる、ヒアラブルデバイスや音声デバイス、また、5Gの開始とともに普及が予想されるVR/ARなどxR分野での利活用が期待されます。

また、オルツの提唱する分散型個人データ・プラットフォーム「alt Stack(オルツ・スタック)※2 」と、それを元にした個性のモデル化技術(デジタルクローン技術)との連携により、現実世界のアイデンティティとデジタル空間でのアイデンティティを一致させるための一つの方法ともなるでしょう。

 

※1 P.A.I.(パーソナル人工知能)とは

「P.A.I.(パーソナル人工知能)」とは、私たち自身の意思をデジタル化し、それをクラウド上に配置してあらゆるデジタル作業をそのクローンにさせることを目的としたAIです。

「P.A.I.」のコンセプトムービー:https://www.youtube.com/watch?v=AqTDorosHwY

 

※2 alt Stack(オルツ・スタック)

「alt Stack」とは個人のデータをセキュアかつ永遠に保存する、分散型個人データストレージ・プラットフォームです。

関連ニュースリリース:https://alt.ai/news/news-Stack/

 

■ 株式会社オルツについて

社名       :株式会社 オルツ

URL       :https://alt.ai

所在地    :東京都港区六本木 7-15-7 SENQ 六本木 703

代表者    :代表取締役 米倉 千貴

設立        :2014年11月

事業内容 :P.A.I.(パーソナル人工知能)『alt(オルツ)』の開発、提供