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開発 2024年8月2日

自然言語処理(NLP)と機械学習|AIやディープラーニングとの関係も解説

近年注目されている自然言語処理や機械学習。しかし、言葉を聞いたことがあっても「そもそもどういうものなのかわからない」「自然言語処理と機械学習に違いはあるの?」と感じている方は少なくないでしょう。

本記事では、互いに関わりの深い自然言語処理と機械学習について解説します。よく耳にするAIやディープラーニングとの関係も紹介しますので、ぜひ理解の一助にしてください。

 

自然言語処理 (NLP)とは?

自然言語処理機械学習_001

自然言語処理は、人間の言葉をコンピュータに理解させるための手段です。つまり、人の言葉をコンピュータが理解できる形式に変換する処理を表しています。

 

人間が日常のコミュニケーションのなかで使用する言葉のことを「自然言語」といい、コンピュータが苦手とする「曖昧な表現」が含まれます。そのため、従来ではコンピュータを思い通りに動かすのは難しいとされていました。しかし、自然言語処理の進化によって、人間が日常で使用する言葉での指示が出せるようになったのです。

 

自然言語処理 の仕組み

人間が使用する自然言語をコンピュータに理解させるためには、複雑な処理が必要です。自然言語処理の仕組みを簡単に説明します。

準備(機械可読目録とコーパス)

解析の前に、準備を行います。機械可読目録は、コンピュータが人間の言葉を理解するための辞書のことで、コーパスは文章の使用方法をデータベース化したもののことです。

 

2つの準備ができたら、4つの解析を行います。

形態素解析

形態素解析は文章を最小単位「形態素」に分ける作業のことです。それぞれに品詞などの情報を振り分けます。

構文解析

構文解析では、形態素解析で分けられた単語同士の関係性を解析します。構文解析にも「依存構造解析」や「句構造解析」などの種類があり、これらの解析によってコンピュータは単語同士の関係性を理解します。

意味解析

意味解析は、構文解析した情報を用いて、意味を解析します。一つの文章でも複数の解釈が出てくるため、難易度の高い作業です。

 

意味解析には自然言語以外と結びつけて正しい解釈に近づける「グラウンディング」や教師データを作成する「アノテーション」があります。

文脈解析

文脈解析は、文と文とのつながりを解析して、文章の関係性や文書全体の意味を把握する、最も難易度の高い作業です。機械学習やニューラルネットワークの進歩は、文脈解析の精度を上げることに役立っています。

機械学習 (ML)とは?

自然言語処理機械学習_002

機械学習とは、機械がデータを分析し、背景にあるルールやパターンを学習させる手法のことです。機械学習を行うと、コンピュータはデータをもとに推測できます。

 

よく耳にする「ディープラーニング」は機械学習の手法のひとつで、人間が自然に行っているタスクをコンピュータに学習させることです。ディープラーニングは大量のデータから複雑なパターンを学習する能力をもち、自然言語処理の精度を大幅に向上させています。

 

機械学習の方法は、決定木分析、回帰分析、サポートベクターマシン、ランダムフォレストといくつか存在します。

機械学習 の種類

機械学習の種類は、大きく「教師あり学習」「教師なし学習」「強化学習」の3つに分けられます。それぞれについて見ていきましょう。

教師あり学習

教師あり学習とは、入力データと出力データの両方がある学習です。例えば、コンピュータに猫を教える場合、猫の画像は入力データ、「これは猫である」というデータが出力データです。出力データのことを「教師データ」と呼びます。

 

教師あり学習は、画像に写っている物体を識別する、メールがスパムかどうか判断するなどで行われます。

教師なし学習

教師なしデータは、文字通り教師データがない状態の学習です。入力データから、背景にある隠れたパターンや構造を見つけ出します。

 

例えば、クラスター分析や顧客のセグメント化、異常検知などで行われ、データが持つ特徴を分類し、まとまりを抽出したりしてデータを解釈しやすくします。

強化学習

強化学習は最初からデータがない場合が多く、試行錯誤しながら精度を高めていく学習方法です。何らかの行動を選択して報酬を得ることを繰り返して、報酬が最大化するような行動はどのようなものかを学習します。

 

例えば、自動運転やゲームプレイ、ロボットの動作学習などで行われています。

自然言語処理 と機械学習の関係

自然言語処理機械学習_003

自然言語処理と機械学習は密接な関係にあり、機械学習によって自然言語処理の課題が解決されることも期待されています。

自然言語処理と機械学習は表裏一体

自然言語処理は、機械学習アルゴリズムによってトレーニングされ、精度が高まっていきます。一方、機械学習をするためには、自然言語を機械が理解できるようにする処理、つまり自然言語処理が必要です。よって、自然言語処理と機械学習は表裏一体の関係にあるといえます。

機械学習 で解決できる自然言語処理の課題

自然言語処理は発展が著しい注目の技術ですが、まだ抱えている課題が多いのが現状です。機械学習によって解決が期待されていることを以下で説明します。

曖昧さへの対処

自然言語には、人間には容易でも機械にとっては難解な曖昧さが含まれています。曖昧さが生じやすいパターンや意味を導くプロセスを学習していくことで、自然言語処理の精度が上がると期待されています。

センチメント分析

センチメント分析とは、言葉に込められた感情を分析することです。機械学習では言葉と感情の組み合わせパターンを蓄積し、言葉の背景にある複雑な感情を推測します。これにより、自然言語処理で難しいとされる感情の分析をより精度高くできることが期待されています。

バイアス修正

自然言語処理の学習データを用意するのは人間です。そのためどうしても与えるデータにバイアスがかかってしまうことは否めません。機械学習は人の無意識に潜むバイアスを修正する役割をもつため、自然言語処理をより中立な解釈へと導けます。

まとめ

自然言語処理と機械学習は表裏一体の関係にあり、自然言語処理によって機械学習の学習が進み、機械学習によって自然言語処理の課題が解決していくと考えられています。今後も互いに補完しながら進化していくことでしょう。

 

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