Develop Solutions

al+ GPT Solutions Blog

Back
開発 2024年7月1日

AIによる音声認識とは?仕組みや特徴、導入するメリットなどを解説

音声認識

近年では、AI技術の飛躍的な進歩により、音声認識技術は目覚ましい発展を遂げています。たとえば音声による指示だけで機械を操作したり、顧客からのお問い合わせに対して自動で対応をしたりなど、日常生活やビジネスの現場でも活躍の場面が増えてきました。

本記事では、音声認識技術の仕組みや実現できること、ビジネスの現場で導入するメリットなどを解説します。また、実際に導入した企業事例もあわせてご紹介しますので、導入をご検討中の経営者・管理職・技術者の方などはぜひ参考にしてください。

音声認識とは

音声認識_001

音声認識とは、人工知能(AI)を用いて人間が話した言葉をコンピューターが理解し、テキストに変換する技術のことです。近年ではAI技術の発展により、音声認識の精度が飛躍的に向上しています。ボイスアシスタントやスマートスピーカーなど、さまざまな分野で活用されています。

特徴

近年の音声認識技術は、以前より高い精度で音声を認識することができます。また、多様な音声に対応しており、雑音環境・多言語・なまりなどの違いを聞き分けることも可能です。

とくに最近では、ディープラーニング(深層学習)を活用することで、音声認識の精度をさらに高めることができます。音声だけで指示を出せるようになったり、聞き取りの精度を高めて誤認識を防いだりなど、大量のデータからAIが自主的にパターンを学習します。これにより、自然な会話レベルの音声であれば高精度で認識できるようになりました。

仕組み

音声認識技術の仕組みは、大きく分けて下記4つのステップで構成されています。

  1. 音声入力
  2. 音声分析
  3. 変換
  4. 出力

まずはマイクから入力した音声データをコンピューターに取り込みます。そうして取り込まれた音声は、コンピューターが理解できるようなデジタル信号に一度変換されます。その後、音素の組み合わせから単語を推測し、確率が予測されたうえで、テキストや音声データなどのアウトプットとして出力されます。

一般的には、音響モデル・言語モデル・発話辞書という3つのコンポーネントで構成されています。音声から特徴量を抽出して、音素に分解したうえで、単語を特定するのが音声認識システムの仕組みです。

音声認識でできること

音声認識_002

音声認識技術は、ビジネスや日常生活などの場面を問わず、さまざまな用途で活用されています。

代表的な例はこちらです。

  • ボイスアシスタント
  • 自動翻訳
  • 電話の自動応答
  • 文字起こし

ボイスアシスタント

スマートスピーカーやスマートフォンなどに搭載されているボイスアシスタントは、音声認識技術を活用してユーザーの指示を理解し、さまざまなタスクを実行することができます。たとえば音楽再生・天気情報の確認・家電の操作など、さまざまな操作が可能です。代表的なサービスとしては「Google アシスタント」「Siri」「Alexa」などが挙げられます。ハンズフリーで操作ができるため、料理中や運転中などの手が塞がった状態でも使用できるほか、高齢者や視覚障がい者の方でも使いやすい点が特徴です。

自動翻訳

音声認識技術と機械翻訳技術を組み合わせることで、リアルタイムでの多言語翻訳が可能になります。海外旅行や国際会議など、言葉の壁を越えたコミュニケーションでも自動で翻訳が可能です。

代表的なサービスとしては「Mirai Translator」「SYSTRAN」「DeepL」などが挙げられます。高精度な翻訳技術を搭載しているため、認識に齟齬が生まれづらく、ビジネスの場面でも活用できることが特徴です。外部の翻訳会社や専門家などへの依頼が不要になり、コスト削減や業務スピードの向上などが期待できます。

電話の自動応答

コールセンターやヘルプデスクの現場で音声認識技術を活用することで、顧客からのお問い合わせに対して自動で返答することができます。これにより、人件費の削減や顧客満足度の向上に貢献することができます。

代表的なサービスとしては「AIコールセンター」が挙げられます。24時間365日、AIが休まず電話対応をしてくれるため、オペレーターに依存することのないコールセンター運営を実現することができます。日本語に特化した開発エンジンのもと、認識精度・業種業態・連携方法などを自由自在にカスタマイズすることも可能です。アカウント数・電話番号数・シナリオ数は無制限。音声合成や自動文字起こし・リアルタイム通話監視などの機能も充実しています。

AIコールセンターの導入に少しでもご興味のある方は、下記のページから詳細をご確認ください。1日あたりの架電数・平均通話時間・稼働時間を入力することで、導入時のコストをシミュレーションすることができます。

>>AIコールセンターの詳細はこちらから

文字起こし

会議やインタビューなどの議事録は、音声認識技術を使うことで、テキストデータにすぐに変換することができます。

代表的なサービスとしては「AI GIJIROKU」が挙げられます。Zoom・Skype・Teams・Hangouts・Webexなどのビデオチャットツールと連携をすることで、リアルタイムでの議事録作成が可能です。法律・会計・ITなど、業種業界に特化した音声認識技術を搭載しており、独自のパーソナライズ技術で話し方のクセまで把握して、正しく記録することができます。また、大規模言語処理モデル「LHTM-2」を活用して、議事録のサマリーを作成することも可能です。

AI GIJIROKUの導入に少しでもご興味のある方は、下記のページから詳細をご確認ください。議事録のチュートリアルと閲覧ができる無料プランをご用意しているので、まずはお気軽にお試しいただけます。

>>AI GIJIROKUの詳細はこちらから

音声認識を導入するメリット

音声認識_003

音声認識技術を導入することで、下記のようなメリットがあります。

  • 業務効率化の促進
  • 業務属人化の解消
  • ヒューマンエラーの防止

業務効率化の促進

音声認識技術を活用することで、翻訳や議事録作成などの単純作業を自動化することができます。これにより、必要な人材を他の業務に回すことができるため、業務効率化を促進することができます。

とくに近年では、多くの業界・企業で人手が不足している傾向にあります。帝国データバンクの調査では、正社員の人手不足を感じている企業は52.6%と発表されています。とくにエンジニアの不足が叫ばれる「情報サービス」では77.0%と顕著で、過去最高を更新する水準となりました。人手不足の波は今後も深刻化することが予想されるため、早めのうちから対策を検討する必要があります。

AI技術を積極的に活用することで、業務効率化を促進できます。本来集中すべき業務に対して多くの時間を割けるため、企業の競争力強化にもつながるでしょう。

業務属人化の解消

AIに業務を任せることで、特定のメンバーしかできなかった業務を標準化することができます。これにより、業務属人化を解消して、人材の社内流動性を高めることができます。

先述したように、人手不足の影響から、近年では各企業で人材獲得の競争が激しさを増しています。転職が盛んな時代になり、担当者が離職をするといったケースは珍しいことではありません。

仮に業務属人化が進んだ状態で担当者が離職してしまえば、日常のオペレーションにまで支障をきたすおそれがあります。そのため、業務属人化は発生したあとに対応するのではなく、あらかじめ予防できる仕組みづくりが重要です。AIのような技術を積極的に活用して、業務属人化が発生しないような環境づくりに努めましょう。

ヒューマンエラーの防止

業務を自動化することで、ヒューマンエラーの防止につながります。人間が行う作業には、ミスはつきものです。AIが作業を行うことでミスが100%なくなるわけではありませんが、ミスの起こる確率を限りなく最小限にまで抑えることができます。また、作業のムラがなくなるため、安定した業務遂行が可能になります。

とくに単純な作業こそ、ミスの発生を防ぎたいものです。ひとつのミスで、プロジェクトの後工程に遅延を発生させるリスクも考えられます。積極的にAIを活用して、ヒューマンエラーの発生を可能な限り防ぐことが重要です。

 

音声認識を活用したツール

音声認識_004

音声認識技術を活用したツールとして、現在ではさまざまなサービスが開発されています。

  • AI GIJIROKU
  • RIMO Voice
  • Notta

AI GIJIROKU

AI GIJIROKUは、AIを活用して議事録の作成を自動化できるツールです。Zoom・Skype・Teams・Hangouts・Webexなどのビデオチャットツールと連携するだけで、AIが発話者と発言内容を特定し、議事録を作成してくれます。

30ヶ国語に対応したリアルタイム翻訳機能や、大規模言語処理モデル「LHTM-2」を活用した議事録のサマリー作成機能など、議事録作成に特化した機能が充実しています。業種業界に特化した音声認識技術や、話し方のクセまで反映する独自のパーソナライズ技術をもとに、99.8%の音声認識精度を実現。発言内容を正確に、スムーズに共有することができます。

AI GIJIROKUの詳細は下記のページからご確認いただけます。利用人数・1日あたりの会議数や議事録作成時間・従業員の平均年収などを入力するだけで、導入効果をシミュレーションすることも可能です。無料のプランもあるので、まずはお気軽にお試しください。

>>AI GIJIROKUの詳細はこちらから

 

少しでもご興味のある方には、議事録のチュートリアルと閲覧ができる無料プランもご用意しているため、まずはお気軽にお試しください。

RIMO Voice

RIMO Voiceは、日本語に特化したAIで、自動で文字起こしができるツールです。1時間の音声データであれば、約5分で文字起こしができます。音声データをアップロードするか、もしくはマイクを通じてその場で録音/文字起こしを行うこも可能です。議事録の作成だけでなく、取材執筆・営業改善・研修ログ・ユーザーインタビューなどの場面でも活用できます。

また、音声データとテキスト(文字起こしした文章)がリンクしているため、気になる部分は後から振り返ることも可能です。雑音や意味のない発声は自動で除去されるため、聞き返したい内容だけをクリアに聞き取ることができます。

Notta

Nottaは、高精度な音声認識技術とClaude 3を活用したAI要約機能をもとに、商談やWeb会議の議事録作成ができるツールです。人手による議事録作成に比べて、作成にかかる時間は平均97%削減、費用は平均85%削減することができます。

専門用語や頻繁に使用する会社名・人物名を単語帳に登録することで、文字起こしの精度をさらに向上させることが可能です。また、多言語テキスト翻訳機能では、42言語に対応しているほか、英語と日本語の同時変換もできます。

音声認識を導入した企業事例

音声認識_005

音声認識技術は、さまざまな企業で導入されています。代表的な事例を紹介します。

株式会社Public dots & Company

教育・スコアリング事業やコンサルティング事業を展開する株式会社Public dots & Companyでは、議事録作成サービス「AI GIJIROKU」を導入しました。以前まで課題として挙げられていた、議事録作成にかかる時間を削減することに成功したようです。また、専門用語が多い会議での聞き逃しを防ぎ、「メモではなく議題に集中できるようになった」と担当者の方は語ります。

AI GIJIROKUは99.8%以上の音声認識精度で、7,000社以上の企業様に導入いただいています。少しでもご興味のある方は、下記のページから詳細な機能や料金プランについてご確認ください。

>>AI GIJIROKUの詳細はこちらから

株式会社レオパレス21

レオパレス21では、入居者からのお問い合わせ対応を目的に、AI音声対話エンジン「PKSHA Voicebot」とAIチャットボット「KARAKURI chatbot」を導入しました。これにより、ボイスボットとチャットボットを通じて、24時間365時間のお問い合わせ対応が可能になります。

従来まではオペレーターによる対応が中心のため、連絡が繋がりづらくなることがありましたが、AIを導入したことでお問い合わせ対応の迅速化・効率化を実現します。同社では、今後も引き続き学習データを蓄積させていくことで、さらなる応答精度の向上を図る見込みのようです。

参照:入居中の問合せ対応に、AI音声対話エンジンとAIチャットボットを導入 | ニュース | 株式会社レオパレス21

ヤマト運輸株式会社

ヤマト運輸株式会社では、オペレーターに回線が繋がるまでの待ち時間を削減することを目的として、集荷依頼のお問い合わせを対象に「AIオペレータ」を導入しました。もともと同社では、法人からの集荷依頼を対象に同サービスを提供していましたが、2021年4月からは個人向けのお客様にも対象範囲を広げています。今後は集荷以外の用件でも同サービスが対応できるように、さらなる機能向上に努められるようです。

参照:4月23日(金)より、個人のお客さまからの電話による集荷依頼を「AIオペレータ」が対応 | ヤマトホールディングス株式会社

まとめ

音声認識_006

音声認識は、近年注目を集めている革新的な技術のひとつです。人工知能(AI)を用いることで、人間が話した言葉をテキストに変換することができます。日常生活やビジネスシーンを問わず、ボイスアシスタント・自動翻訳・電話の自動応答など、さまざまな分野で活用が進んでおり、今後もさらなる発展が期待されています。

しかし、その一方でまだまだ課題も残されています。たとえば音声データを大量に扱うため、プライバシー保護の観点では対策が必要になります。また、サービスによっては雑音やノイズがあると精度が下がったり、複数人の同時発話は識別がしづらかったりする場合もあります。

そのため、社内で導入を進める際には、これらの課題をあらかじめ克服する必要があります。ただし、多くの企業ではデジタル人材が不足しているため、最先端のAI技術をキャッチアップすることは決して容易なことではありません。先述したような課題を考慮しつつ、業務効率化に向けた取り組みを行うには、外部の専門業者に依頼をするのがおすすめです。

株式会社オルツでは、パーソナル人工知能を中心としたAI活用・LLM開発・DX推進を支援しています。とくに音声認識技術の分野に強みを持ち、さまざまな業種業界に特化した音声認識エンジンAPIのご提供もしています。

ヒアリングからコンサルティング、実証実験、開発、運用まで一気通貫でご支援いたしますので、少しでもご興味のある方は下記のお問い合わせフォームよりご連絡ください。

 

>>株式会社オルツへのお問い合わせはこちらから

関連記事

開発 2024年2月9日

AI(人工知能)の開発事例10選!業界別にくわしくご紹介

AIは日々進化しており、さまざまな業界で活躍しています。とはいっても、どの業界でどのようにAIが活用...

開発 2024年8月3日

AIを活用した画像認識とは?種類や仕組み、事例を解説

画像認識技術は、近年さまざまな分野で活用の幅が広がっています。たとえば顔認証や文字認識の技術がそのひ...

COMPANY

LOCATION

HEAD OFFICE

〒106−0032
東京都港区六本木7−15−7 新六本木ビル 402

Service