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April 18, 2025

AIエージェントの活用事例13選!導入のメリットや成功させるためのポイントも解説

AIエージェント活用

業務の自動化や意思決定の支援、顧客体験の向上など、AIエージェントはビジネスのあらゆる領域で活用が広がっています。
 
この記事では、業種別の具体的な活用事例から企業の導入事例、導入を成功させるためのポイントまで、AIエージェントについてわかりやすく解説します。

AIエージェントとは

AIエージェントは、目標達成のために自律的に判断し行動するAIです。
 
従来のAIは、与えられた指示に応じる「受け身型」でしたが、AIエージェントは状況を理解し、自ら計画を立ててタスクを実行します。
 
ChatGPTなどの生成AIが「指示に応じて情報を出す」のに対し、AIエージェントは「目標に向かって自ら動く」のが大きな違いです。多くの場合、生成AIの機能も取り入れながら、複数のタスクを自律的にこなします。


AIエージェント導入の主なメリット

AIエージェント活用事例_002

AIエージェントの導入によって得られる主なメリットを3つ解説します。

業務効率化とコスト削減

AIエージェントの大きな導入効果は、業務の効率化とコスト削減です。
 
定型作業や繰り返しの多い業務を自動化することで、作業時間を大幅に短縮できます。たとえば、以下のような業務で活用が進んでいます。

  • データ入力や書類整理の自動化
  • メールの自動仕分け
  • レポート作成の補助
  • よくある問い合わせの一次対応

AIは疲れず、ミスも少ないため、スピーディーかつ正確に対応することが可能です。
 
その結果、従業員は単純作業から解放され、企画や顧客対応など、より付加価値の高い業務に集中できるようになります。結果として、生産性が向上し、人件費や採用コストの削減にもつながります。


顧客体験の向上

AIエージェントは、迅速かつパーソナライズされた対応を通じて、顧客体験の質を高めます。
具体的には、以下のような特長が、顧客満足度の向上に貢献しています。

  • 24時間365日対応
  • 待ち時間の短縮
  • パーソナライズ対応
  • 多言語対応
  • 対応品質の均一化

「いつでも自分に合った対応が受けられる」と感じてもらえることで、企業への信頼やロイヤルティの向上につながります。

迅速かつ的確な意思決定の支援

AIエージェントは、大量のデータを分析し、意思決定に必要な情報や予測をスピーディに提供します。
 特に次のような場面での活用が期待されています。

  • 市場や顧客行動の分析
  • 高精度な予測
  • 根拠の明確化
  • 異常検知と新たな施策の立案

人では処理しきれないビッグデータを短時間で処理することで、経営判断のスピードと精度が大きく向上します。


業種・業務別に見るAIエージェントの活用事例

AIエージェント活用事例_003


AIエージェントは、さまざまな業種や業務で実用化が進んでいます。ここでは、分野ごとに具体的な活用シーンをご紹介します。

営業活動の効率化と自動化


営業現場では、リードの選定やアポイント調整など、提案以外の業務に多くの時間が取られがちです。AIエージェントは、こうした定型業務を自動化・効率化し、営業担当者が戦略的な業務に集中しやすい環境を整えます。
 
具体的には、次のような業務に活用されています。

  • 見込み客の抽出
    アクセス履歴や取引データを分析し、成約につながりやすい顧客を特定

  • アプローチ支援
    顧客の関心に合わせた提案文やメールを自動で作成

  • アポイント調整
    カレンダーと連携し、最適な面談日時を自動で設定

  • 商談準備の効率化
    過去のやり取りを要約し、次回提案のポイントを整理


 
営業担当者はこうしたサポートを受けることで、顧客との対話や提案の質により集中でき、チーム全体の生産性向上にもつながります。

カスタマーサポートの品質向上


AIエージェントは、顧客対応のスピードと正確さを高めながら、サポート業務の負担を軽減します。チャットボットやオペレーター支援ツールとして導入され、顧客満足度の向上と対応品質の安定化につながっています。
 
主な活用例は以下のとおりです。

  • FAQの自動応答
    チャットボットが24時間体制でよくある質問に対応

  • 問い合わせの自動振り分け
    内容を解析し、適切な部署や担当者へスムーズにルーティング

  • 回答支援
    対応中のオペレーターに、関連情報や提案文をリアルタイムで提示

  • 対応ログの分析
    通話内容の要約や感情分析を行い、サービス改善に活用

顧客は「すぐに、的確な対応が受けられる」という安心感を得られ、オペレーターはより複雑で重要な案件に集中できるようになります。

採用・人事業務の最適化


採用や人事は企業の成長に直結する重要な業務ですが、日々の業務には多くの定型作業が含まれます。AIエージェントを活用することで、こうした業務を効率化し、人事担当者がより戦略的な仕事に集中できる環境を整えることが可能です。

活用例としては、次のようなものがあります。 

  • 応募書類のスクリーニング
    設定した条件に基づき、候補者を自動で絞り込み
  • 面接日程の自動調整
    候補者と面接官の空き時間を自動で調整・通知
  • 社内問い合わせ対応
    勤怠や福利厚生に関する質問に、チャットボットが即時対応
  • 従業員データの分析
    離職傾向や満足度調査をもとに、組織改善を支援

このようなサポートにより、人事担当者は採用戦略の立案や人材育成、組織づくりといった本質的な業務に注力しやすくなります。


ソフトウェア開発における支援活用


ソフトウェア開発のスピードと品質は、企業の競争力を左右する重要な要素です。AIエージェントは、コーディングからテスト、ドキュメント作成まで開発プロセス全体を支援し、生産性と品質の向上に貢献します。
 
具体的には、以下のような場面で活用されています。

  • コードの生成・補完
    自然言語や書きかけのコードから、自動で続きのコードを提案
  • コードレビュー・バグ検出
    潜在的なバグや非効率な記述を検出し、修正案を提示
  • テストの支援
    テストケースの作成や、実行結果の分析を自動化
  • ドキュメントの作成支援
    コード内容をもとに、仕様書やコメントを自動で生成
     
    このような支援により、エンジニアは単純作業から解放され、設計や課題解決といった創造的な業務に集中できます。

日常業務・タスクの自動化

日々の業務には、メール対応、会議準備、情報収集、レポート作成など、細かな作業が数多く含まれています。AIエージェントを活用することで、こうした日常的なタスクを自動化・効率化し、業務負担の軽減と生産性の向上が期待できます。
 
主な活用例は以下のとおりです。

  • メール処理の自動化
    メールの分類、要約、返信文の下書きを自動で作成
  • 会議のサポート
    議事録の自動生成や、決定事項・タスクの自動抽出
  • 情報収集と要約
    指定テーマに関するWeb上の情報を整理し、簡潔にレポート
  • 定型レポートの作成
    売上報告などの定型資料を自動で作成

最近では「Microsoft 365 Copilot」やGoogle Workspaceの「Duet AI」など、日常的に使う業務ツールにもAI機能の統合が進んでいます。

製造・物流における業務最適化


製造や物流の現場では、生産計画、品質管理、在庫、配送など、多くの工程が複雑に絡み合っています。AIエージェントは、それらのプロセス全体をデータに基づいて最適化し、効率化と安定稼働を支援することが可能です。
 
具体的には、次のような業務で活用されています。

  • 需要予測による在庫・生産の最適化
    販売実績や天候データをもとに需要を予測し、計画の精度を向上
  • 画像認識を活用した検査の自動化
    製品の外観検査を高速かつ高精度に行い、品質の安定化を実現
  • 配送ルートの最適化
    交通状況や納品条件を加味し、ルートや積載順序を自動で計画
  • 設備の予知保全
    センサーのデータから故障の兆候を検出し、計画的なメンテナンスを実施

これらの取り組みは、「スマートファクトリー」や「スマート物流」といった施策とも連動しており、AIエージェントは現場の競争力を高める中核的な存在として注目されています。

医療現場での診断支援・業務サポート


医療現場では高い専門性が求められる一方で、人手不足や業務負担の増加が大きな課題となっています。AIエージェントは、診断や事務作業を支援することで、医療の質と効率の両立に貢献します。
 
主な活用例は次のとおりです。

  • 医用画像の診断支援
    CTやMRI画像からがんなどの異常を検出し、医師に注意を促す
  • 診断補助
    症状や検査結果、既往歴をもとに、参考となる病名や治療法を提示
  • 研究・創薬支援
    膨大な論文やデータを分析し、新たな治療法や候補物質を抽出

 
これらのサポートにより、医師や医療従事者は患者と向き合う時間を確保しやすくなり、医療サービス全体の質の向上が期待できます。


金融領域におけるリスク管理・データ分析


金融業界は、膨大なデータをもとに、迅速かつ正確な判断が求められる分野です。AIエージェントは、不正検知や融資審査、投資判断など、さまざまな業務での活用が進んでいます。
 
具体的には、次のような業務で導入が進んでいます。

  • 不正取引の検知
    取引ログやアクセス履歴をリアルタイムで分析し、異常パターンを即座に検出
  • 与信審査の高度化
    従来の信用情報に加え、多様なデータを組み合わせて、精度の高い融資判断を支援
  • 市場動向の分析と自動取引
    ニュース、SNS、経済指標などをもとに値動きを予測し、アルゴリズム取引に活用
  • ロボアドバイザー
    顧客の属性や目的に応じて、最適な投資プランを自動で提案・運用

こうした活用は、業務の効率化にとどまらず、顧客対応の質向上や金融システムの安定強化にもつながっています。

企業によるAIエージェント活用事例

AIエージェント活用事例_004

実際にAIエージェントを導入している企業の事例から、具体的な活用方法や導入効果を見ていきましょう。

弁護士ドットコム|法律相談チャットの実用化


弁護士ドットコムは、2023年5月より、日本語対応のAI法律相談チャットサービス「チャット法律相談(α版)」の試験提供を開始しました。これは、同社が保有する125万件以上の相談データとMicrosoft AzureのAI技術を活用して開発されたものです。
 
ユーザーは離婚・男女問題について、1日5回まで無料で相談可能。今後は交通事故や相続などにも対応範囲が広がる予定です。
 
この取り組みは、弁護士に相談できる人が限られる「2割司法」の課題を背景に、誰もが気軽に法的アドバイスを得られる環境づくりを目指しています。
 
なお、AIは法的な意見の提供や弁護士の代替を目的とするものではなく、あくまで相談の入り口として設計されています。
 
出典:【Professional Tech Lab】弁護士ドットコム、世界初の日本語版※、AI法律相談チャットサービス『弁護士ドットコム チャット法律相談(α版)』を5月12日より試験提供開始|弁護士ドットコム株式会社

JR西日本|業務支援AI「Copilot」の活用


JR西日本は、駅員の業務効率化とサービス品質向上を目的に、生成AIアシスタント「Copilot for 駅員」の開発を進めています。
 
​このAIは、複雑な営業規則や商品情報の中から必要な情報を即座に取得し、駅員の対応時間の短縮を目指すものです。​問い合わせ内容を分析することで、業務改善や制度の見直しにも役立てられます。​
 
2024年3月からは実証実験が開始され、今後は導入駅や分析対象の拡大が予定されています。
 
出典:JR西日本の生成AI「Copilot for 駅員」に対する開発支援を行っています|株式会社ヘッドウォータース

ベルシステム24|コンタクトセンター業務の自動化


ベルシステム24は、生成AIを活用したコンタクトセンター向けの自動化ソリューション「Hybrid Operation Loop」を開発しています。通話データからナレッジベースを自動生成する国内初の機能を搭載し、AIと人が協働する「Human-in-the-Loop」の考え方を取り入れているのが特長です。
 
この取り組みでは、回答の精度向上と業務の効率化の両立を目指し、自動化が進められています。
 
また、ユーザー企業と連携するプログラム「生成AI Co-Creation Lab.」を通じて、課題の共有や活用事例の創出を図り、次世代コンタクトセンターの実現を目指しています。
 
出典:ベルシステム24、国内初の通話データからナレッジベースを自動生成する機能を搭載した、コンタクトセンター自動化ソリューション「Hybrid Operation Loop」を開発開始 | 株式会社ベルシステム24


トヨタ自動車|技術継承に向けたAI支援


トヨタ自動車は、熟練エンジニアの知見を次世代に引き継ぐため、生成AIエージェントシステム「O-Beya(大部屋)」を導入しました。
 
​このシステムは、Microsoft Azure OpenAI Serviceを基盤に、過去の設計報告書や手書き文書などをデータベース化し、エンジニアが必要とする情報を迅速に提供。​特にパワートレーン開発部門で活用されており、エンジンやバッテリー、走行性能など9つの専門分野に対応するAIエージェントが、24時間体制でエンジニアの質問に応答しています。​
 
この取り組みにより、ベテランエンジニアの大量定年による知識の喪失を防ぎ、新型車の開発スピード向上と技術革新の加速が期待されています。​
 
出典:トヨタ自動車、エンジニアの知見を AI エージェントで継承へ ー 競争力強化に向け革新的な取り組みを開始|News Center Japan

MILIZE|金融向けAIエージェントの開発


MILIZEは、金融業務の高度化と効率化を目的に、生成AIを活用した「MILIZE Financial AGENT」を開発しました。このシステムは、複数の大規模言語モデル(LLM)と外部ツールを組み合わせて動作するマルチLLM対応のエージェントフレームワークで、より複雑な業務にも精度高く対応します。
 
金融知識を持つメンバーによって設計された業務ワークフローをもとに、検索、シミュレーション、リスク分析などを自動化。RAGやファインチューニングの活用、誤回答対策の仕組みも備えており、パーソナライズ機能の連携も可能です。
 
金融機関がノーコードでエージェントを構築できる環境の提供も視野に入れており、今後の金融DXを支える基盤として期待されています。
 
出典:MILIZEが、最新のAI技術であるエージェントモデルを搭載した「MILIZE Financial AGENT」を発表 | 株式会社MILIZE


AIエージェント導入を成功させるためのポイント

AIエージェント活用_005


AIエージェントを導入しても、うまく活用できなければ十分な効果は得られません。ここでは、導入を成功に導くために押さえておきたいポイントをご紹介します。

目的を明確にし、最適なAIを選ぶ


AIエージェントを効果的に導入するには、まず「なぜ導入するのか」という目的をはっきりさせることが重要です。目的が曖昧なままだと、ツールを導入しても十分に活用できない可能性があります。
 
目的をはっきりさせるためには業務を振り返り、具体的な課題を洗い出しましょう。その後、「平均応答時間を○分短縮」など数値目標を設定すると、効果も測りやすくなります。
 
必要な機能や条件を整理したうえで、自社の目的や予算、体制に合うAIエージェントを選ぶことが大切です。選択肢が多い今こそ、見極めが導入成功のポイントになります。

まずは小さく始めて効果を確認する


AIエージェントの導入は、いきなり全社展開するのではなく、小規模な試験導入から始めるのが現実的です。まずは一部の業務や部門に絞り、リスクを抑えながら効果や課題を見極めましょう。
 
スモールスタートの利点として、影響範囲が限定されるため失敗時のリスクが小さく、コストも抑えられることが挙げられます。また、効果測定がしやすい業務から始めることで、成果も明確にしやすくなります。AIの精度や他システムとの連携、現場の使いやすさなども確認し、必要に応じて改善を加えましょう。
 
初期段階で手応えと改善の方向性が見えてきたら、対象範囲を段階的に広げ、無理なく全社展開へと発展させていくのが理想的です。

社内体制や運用フローを整える


AIエージェントは導入するだけで成果が出るものではないため、継続的な活用と改善に向けた体制づくりが欠かせません。
 
まずは、導入と運用の責任者や専任チームを明確にし、利用部門には活用方法や業務への影響を理解してもらうための研修を行いましょう。社員の不安を解消し、前向きに使ってもらうためのサポートも大切です。
 
あわせて、以下のような運用ルールも事前に整備しておく必要があります。

  • 利用できる業務範囲と禁止事項
  • 個人情報や機密情報の扱い方
  • AIの誤判断時の対応手順
  • 精度チェックやメンテナンスの実施頻度

また、AI導入はIT部門だけでなく、法務や人事など他部門との連携も必要になります。特に、プライバシーや人員配置といった影響が想定される場合は、事前に調整体制を整えておきましょう。
 
導入後は、利用状況や効果を定期的に確認し、現場の声をもとに運用を見直していきましょう。


まとめ


AIエージェントは、業務効率や意思決定の精度向上、顧客体験の最適化など、ビジネスのさまざまな領域で実用性が高まっています。活用事例や導入のポイントを参考に、AIエージェントを自社の業務に少しずつ取り入れてみてはいかがでしょうか。
 
株式会社オルツでは、パーソナル人工知能を中心に、AI活用・LLM開発・DX推進をトータルでご支援しています。ヒアリングから導入・運用まで一貫してサポートしておりますので、「AIに詳しくない」「何から始めればいいかわからない」という方も安心してご相談いただけます。
 
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