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2018/08/17

計算言語学の国際会議COLING2018にて拡張固有表現認識の研究成果を発表

計算言語学の国際学会 COLING (International Conference on Computational Linguistics)に、当社R&Dによる拡張固有表現認識(Fine-Grained Named Entity Recognition, FG-NER)に関する論文が採択され、本年8月20日、米ニューメキシコ州サンタフェ開催のCOLING2018にてプレゼンテーションを行います。

今回の発表は昨年 ACL 2017国際会議で発表した内容の深掘りで、ディープニューラルネットワークによる日本語拡張固有表現認識モデルを提案しています。ここで提案した手法で、ディープニューラルネットワークによる日本語のFG-NERパフォーマンス(F値)を 66.76% から 75.18%に改善出来たことが実験で確認されました。

本論文では、「拡張固有表現認識(FG-NER)に関する実証研究(原題:An Empirical Study on Fine-Grained Named Entity Recognition)」と題し、様々なFG-NER手法の実証実験による比較や英語・日本語におけるFG-NERの特性、学習データサイズの影響の調査結果を発表しています。

この研究は、拡張固有表現認識研究コミュニティにモデル作成やデータ利用方法に関する知見を与えると同時に、当社が目指す、人間のように対話する「対話エンジン」や個性を持ったAI(パーソナル人工知能 P.A.I.)の実現に重要な意味を持つものです。当社は今後もディープニューラルネットワークによる実証研究を重ね、日本語FG-NERの精度向上に取り組むとともに、自然言語処理やコンピューターとの対話の技術を研磨してまいります。


 

 COLING(International Conference on Computational Linguistics、計算言語学国際会議)とは

今回で第27回の開催となるCOLINGは、最も権威があり、かつ歴史の長い計算言語学学会の一つ。2年に一回、世界各地でカンファレンスを開催している。COLING2018の論文採択実績は、総応募数1017件、採択率37%。

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