P.A.I.(パーソナル人工知能)『alt(オルツ)』を開発する株式会社オルツ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:米倉 千貴、以下「オルツ」または「当社」)は、東京大学名誉教授(元大学院新領域創成科学研究科複雑理工学専攻教授)西田 友是(にした ともゆき)氏を顧問として迎えましたので、お知らせします。

CG、CAE、流体解析の世界的権威である西田氏を顧問として迎え、フィジカルとデジタルをつなげ、世界をデジタル上に再現する我々の目指す世界の実現を加速させます

オルツは当社の開発する大規模分散コンピューティングシステム「alt Emeth(オルツ・エメス)※1」より得られる莫大な演算処理能力を、ニューラルネットワークはもとより、CGレンダリングリソースとしても活用する研究を行なっております。

この度、国際的なCG研究の第一人者であり、日本のCG研究者の指導者でもある東京大学名誉教授の西田先生に顧問として参画頂き、「P.A.I.(パーソナル人工知能)※2」でのCG技術の利用や、「alt Emeth」で集積したコンピュータ演算システムのCG業界での利用など、より広い観点から当社の研究・開発、ビジネスモデルの構築に助言をいただき開発に取り組んでまいります。
西田教授の助力を得て、世界中のCG製作者、研究者にとって利便性の高い演算プラットフォームの開発に寄与いたします。

【西田 友是氏 略歴】

1949年広島県生まれ。1998年から東京大学教授(2013年3月退職、 2013年6月名誉教授)。また2013年から広島修道大学教授。
1970年からコンピュータグラフィックスの研究を始め、隠線消去、隠面消去、陰影表示などを研究。光の相互反射を計算してリアルな半影を描写する「ラジオシティ法」の考案者の一人であり、その後も精力的な研究活動を続け、2005年、CG界のノーベル賞と言われるSIGGRAPHのスティーブン・A・クーンズ賞(アジア人初)、2006年にNICOGRAPHのCG-Japan Awardを受賞。同年より、画像電子学会において、CG関連の優秀論文の著者に与えられる「西田賞」が創設される。2017年、Life-Time Achievement Award、紫綬褒章を受章。
2019年4月より「プロメテックCGリサーチ」所長。(「ドワンゴCGリサーチ」より移管)

※1 「alt Emeth(オルツ・エメス)」とは
「alt Emeth」は、分散コンピューティング技術とニューラルネットワーク技術を組み合わせて実現した非中央集権型の新たなアーキテクチャで、インターネットを介して世界中に散在するパソコンやサーバーの余剰能力をネットワーク化し、人工知能の学習に必要な大規模な演算処理能力の確保を可能にするプラットフォームです。

その門戸を様々な用途の利用希望者に開き、AIの演算はもちろん、量子コンピューティングやCGレンダリングなどに活用されることで、より効率的かつ利便性の高い分散コンピューティングのシェアリングモデルとして世界有数の演算能力確保を目指します。

コンピュータ演算分散処理サービス「alt Emeth」にリソースを提供する「参加者」は、大規模な演算を利用したい「利用者」の仕事をこなし、そしてその報酬の配分を得ることができます。「利用者」はこのブロックチェーンを活用した演算処理のシェアリングモデルによって、膨大なコンピューティング投資を行うことなく、より安価なコストで大規模な演算処理サービスを利用できることを目指しております。
関連ニュースリリース:https://dev-corporate-web.poc-dev.com/news/news-alt-meth/

※2「P.A.I.(パーソナル人工知能)」とは
「P.A.I.(パーソナル人工知能)」とは、私たち自身の意思をデジタル化し、それをクラウド上に配置してあらゆるデジタル作業をそのクローンにさせることを目的としたAI。
「P.A.I.」のコンセプトムービー:https://www.youtube.com/watch?v=AqTDorosHwY&t=11s