Message from Top Management
オルツは、Personal Artificial Intelligence (P.A.I.) 技術の開発と普及を通じて、現在および未来における人々の可能性と価値を最大限に引き出します。P.A.I.は、人類が自らの知識や価値観を探求し、自らの理想を実現するための技術であり、その根底には人類の自由と尊厳を確保することが据えられています。
現代社会では、大多数の人々の時間と可能性が「仕事」の名のもとで消費されることが当たり前とされ、それが搾取され、失われているのが現状です。私たちオルツは、個人データ技術を利用して、個々人の記憶に相当するライフログデータを安全かつ永続的に保存し、デジタルクローン技術を通じてその意識を再生成し、デジタル社会で再利用できるようにしています。
これにより、人類史において長く時間と労力を費やしてきた「仕事」という概念が、P.A.I.によって大きな転換点を迎えつつあります。創造性のない生産性の低い仕事はP.A.I.に任せ、個人の価値を最大限に引き出す活動に集中できるのです。
また、多くの企業や国が、人類の全知を超える万能のAIを創出しようとしています。歴史を振り返れば、権力や宗教当局が唯一の真実と見なされていた時代には、多くの社会問題、特に戦争などが引き起こされてきました。各時代の権力が人類にとって絶対的な権威であったように、全知のAIが新たな真実として時代を支配する可能性があり、その場合、個人の価値や知識の無力さから、大多数の人々が思考や発想を放棄することになるかもしれません。しかし、知識の探求は人間の基本的な権利であり、また最大の喜びでもあります。古代ギリシャの哲学者ソクラテスの格言「gnῶthi seauton」(汝自身を知れ)に象徴されるように、知識を愛し追い求めることは人間の本質なのです。
その名のとおり、私たちのP.A.I.は、個々の人間に与えられる最も優れたAIとなり、支配を目論む万能のAIに抗うための強力な手段にもなり得ます。人類の歴史が証明するように、人類の進化には常に革新者が存在してきました。私たちの技術は、こうした革新者の誕生を支える技術であり、人類の未来がより偉大なものとなるための基盤となるでしょう。
P.A.I.の技術と融合した人間社会は、置き換え可能で価値のない労働から解放され、飢餓や貧困、環境問題といった本質的な課題に立ち向かう強い意志を持つことができると信じています。人間の営みのあらゆる側面を肯定し記録し、それを未来に再現可能にすること。これが私たちオルツが信じる「命への賛歌」であり、それに逆行する支配的技術への抵抗でもあります。